6月7日(火曜日) 第三十一番札所 竹林寺(ちくりんじ)
【墨書】
右上: 奉納
中央: 梵字 文殊大士
左下: 五台山
【ご朱印】
右上: 四國第三十一番
中央: 変形印 中央に梵字
左下: 竹林密寺
ホテル土佐路たかすを出る時、雨がけっこう降っていた。
下:私はレインポンチョ、トレッキングシューズ、雨よけスパッツで、雨から完全防護の態勢。
ストックは市内の平坦地を歩くときはかえって邪魔になるかも、とザックにしまっておいた。
チェックアウト時、使ってない透明傘がホテルの入口にいっぱいあったので、(貸して)もらえないか?と尋ねたが、だめだった。
良く考えたらこのホテルの周辺散策するお客さんのためのものだから、不要なものではなかったわ。
私のずうずうしい要求にホテルマンも呆れたろう。
つい100均でも売ってる傘だから、と安易に考えてしまった。
修行が足らんぞ。
雨の中、高須の町を抜けるとすぐに田んぼや畑となる。
遍路道は集落の裏山へと上る。
下:竹林寺さんへと、セメントで固められた一本の急な階段が伸びていた。
写真の撮り方で傾斜の角度が分からないと思うが、すごく急でそれだけでも怖かった。
それに坂の先の方=坂の終わりは下から見えなかった。
階段の両側の柑橘畑へ来る人も、この幅30センチほどの階段を上るんだろうか。
ところどころに墓もあり。
急坂は嫌になるから上は見ないことにしている。
下を見るとよけい怖いだろうから下も見ないので、距離感が分からない。
途中で、「・・・ずいぶん上ってきたのにまだ坂が終わらないな」と、思って一息ついた。
このまま細い階段を上り続けるんじゃ、ストックがあった方がいいと、木の陰でストックを出す。
そのうち、茶色の小ヘビに遭遇。
「きゃ~~!」と、大きな声を出してしまった。
とりあえず、態勢崩して階段ふみはずさなくて良かったと、胸をなでおろす。
マムシの子供だったかも。
向こうもコワかったろうがこっちもコワかったよ。
そして私はまた学習した。
ヘビの出そうな山道は、ちょいちょい2-3メートル先の地面を見ながら、また自分の足元もたまに見ながら進んだ方がいい。
できればストックで周りの草を打ちながら。
だが、直前に出てこられたらもっと悪い。
足音立てながら、ストックで強く地面をたたきながら、がいいかも。
すぐそばまで来てもいいけど、噛まないでね。
この山、五台山には途中まで赤い遍路サインがあった。
そして、しゃれたベンチなどが登場し、いつの間にか牧野植物園に入っているのが分かった。
植物園の中には無粋な遍路道の道標は不似合なためか、肝心なところで遍路サインが途切れている。
この雨の中、上のほうに上り詰めて広場のようなところに出たが遍路サインがない。
出口への看板もない。
植物園のマップも持っていないから、この散策路がどのようになっているのかも全く見当つかず。
ザーザー降りの中、遍路サインがない事に苛立ってる私。
・・・・・今来た道を戻るしかない。
雨で滑りやすくなっている岩ばかりの坂道を慎重に戻った。
足元の植物にはラベルが付いているが、よく見る気にもならず。
SIM入れ替えて新しくなったスマホはピンポンピンポン鳴りっぱなし。
小物用バッグに入れてカラビナで肩紐からぶら下げているが、そのバッグが濡れて液晶画面のタッチセンサーが反応してるらしい。
バックライトが入り、電源入りっぱなしで本体熱い。
仕方ないので電源オフにした。
どうせ使わない。
上の広場で大きなガラス温室らしい建物が見えたので、今度はそこを目指すことに。
そこまでたどり着くと温室の扉はあったが、こんな早い時間に誰もいないだろう。
と、思ったら温室の中に人影が!
ガラスをコンコン叩いて「道に迷ったんですけど出口はどっちですか?」と尋ねる。
雨音にかき消されると思ったので比較的大きな声で。
だがその人も池のようなところの栓を調整しているらしく、動いてこっちまでは来てくれなかった。
その場で何か言って、向こうの方を腕で指し示しただけ。
何か言ってるが分からない。
ま、向こうへ行けって言ってるんだから行ってみるしかない。
下:指示された方へ向かっていくと、偶然みかけたハナショウブ展。
これからが開花盛期だが観賞のゆとり無し。
少し行くとまた別の建物が。
前には大きな恐竜のオブジェがあって研究棟らしい。
関係者以外立ち入り禁止となっている。
が、ドアを開けて「ごめん下さ~い!」と大きな声で叫んで人を呼ぶ。
それが何度呼んでも誰も出てこないの!
今、外からは人影も見えたんだけどな~。(ーー;)
誰も遍路なんかに関わりたくないってか?と、苛立っていた私は疑心暗鬼に。
1-2分も叫び続けたらやっと人が出てきた。
その人に聞くとやっと出口が分かった。
でも良く見たら人に聞かないでも「遍路道はこちら」って、植物園らしく緑に白字の大きい看板が出ていた。
緑じゃ分からんよ!赤じゃなきゃ!
それも遍路の菅傘被った人型がないきゃ!
遍路地図では牧野植物園を通り抜ける道しか出ていないので、これしか持っていない遍路にとってはとても不親切。
植物園には不似合いな看板だとしても
出口にたどり着いてから「お遍路さんの出口はこちら」の看板あったって意味ない。
下:牧野植物園の出口。(研究棟で教えてもらった出口)
左側の小さい方の出入り口が、遍路のために開園時間外でも解放されている。
植物園散策路では、最後の分岐地点にたしか「なんとか広場」「***」「駐車場」という3方向の矢印看板があったと思う。
それを「駐車場」方面に行くべきだったと今になって思う。
私は広場のほうへのぼったので遠回りとなった。
下:竹林寺さんの名物?竹林寺羊羹。下から指で押し出し、糸で一口分ずつ切っていただく。
この雨なので羊羹食べてしばし休憩。
下:竹林寺さんの招き猫。
実際にいた(写真もあり)、幸運を呼んだ猫ちゃんの飼い主さんが奉納したもの。
下:竹林寺さんの招き猫を後ろから。
この時のザーザー降りの雨の様子を写す。
下:竹林寺さんからの下り道でビワが落ちていたので良さそうな所を拾って食べた。
うまい!
こんな美味しいの、買ったのでも食べたことなかった。
木で熟して落ちたんだから本当に完熟ね。
誰も食べないなんてもったいない。
頑張ったのでお大師さまのご褒美かもね。
続いて32番禅師峰寺さんへと雨の中を向かう。
ホテル土佐路たかす7:30出発 ==>> (徒歩1時間10分 約2.5キロ位 迷った) ==>> 竹林寺8:40頃到着 30分滞在
竹林寺9:10頃出発 ==>> (徒歩1時間55分 約5.7キロ位) ==>> 禅師峰寺11:05頃到着 30分滞在
禅師峰寺11:35頃出発 ==>> (徒歩1時間40分 約6キロ位) ==>> 県営渡船乗り場 種崎13:08頃到着
県営渡船乗り場 種崎13:10発 ==>> (高知県営フェリー 乗車10分) ==>> 県営渡船乗り場 長浜13:20着
県営渡船乗り場 長浜出発 ==>> (徒歩40分 約1.5キロ位) ==>> 雪蹊寺14:00頃到着
雪蹊寺14:30頃出発 ==>> (徒歩30分 約1キロ位) ==> 英光民宿旅館15:00頃到着