ここ数日は日中の気温が20度以上で、白い花のプラムが満開になりました。昨秋ばっさりと剪定したため、今年は花は見られないとあきらめていましたが、元気に幹いっぱい花をつけました。すごい生命力です。夜に見るとぼうっと明るくて素敵、といいたいけど実際は街頭がすぐそばにあって、あまり風情がありません。我が家では毎年、このプラムでお花見が出来るのです。
自家受粉する「プラム・メスレー」という品種で、その赤い実が枝垂れ実っているさまは鈴なりといっていいほど。摘果してもそれほど大きくならず、小さい卵一個分くらいの大きさです。甘味も十分で、熟しすぎるとかえって酸味がなくなり、物足りない味になってしまいます。ですから、8分から9分通り樹上で完熟させて収穫します。
果物って、いっせいに開花すれば収穫もいっせいです。毎日バケツにいっぱい2週間以上収穫できる年もあれば、2日おきに一週間で収穫終わりの年もありました。たくさん採れたときは生食のほかプラム酒、ジュース、ババロア、ジャムなどにして楽しみます。いかに濁らせずに透明なジュースにするか、ジャムだったら酸味の調整などに苦労します。
唯一難点は、虫がつくこと。新葉が展開すると、アブラムシで樹下はピカピカベトベト。そのアブラムシをねらって、テントウムシや蜂。そしてそんな虫たちを狙って、肉食のスズメバチ。
いつのまにかところどころ葉が丸坊主。誰の仕業と思いきやモンクロシャチホコ、スズメガ、クスサン、などの峨の幼虫。(毛が生えていてこれが一番怖い!)
熟した実をそのままにしておけば、その実を食べにカブトムシやカナブンなどいろんな虫たち。そして、野鳥も来てくれます。真夏には緑陰を、秋にはたっぷりと落ち葉を恵んでくれます。木本来の寿命になるまで、何とかがんばってほしいこのプラム。人間の身勝手で切り倒されませんように。