この間、図書館でアガサ・クリスティのカーテンを借りてきて読んだ。最後に発表された遺作だそうで、ポアロ最後の事件といわれるそうだ。私はアガサの遺作だというのは知っていたが、ポアロ最後の事件というのは知らなかった。
要するにこの作でポアロが死んじゃうのだ。そんな事を知らなかった私はエピローグまで読んでいって茫然とした。ポアロの元気な姿(DVDで)しか知らない私は、心臓が悪く、歩くのもままならない車いす姿のポアロとなって登場したこの作に、最初から違和感を覚えていた。
そして大切なパートナーであるヘイスティングス大佐は、結婚して子どもまでなしているという。一番下の娘が20歳ほどでこの作に登場する。・・・「な~に~?、やっちまったなぁ!」と大声で叫びたいくらい、これにもがっかりした。やっぱりヘイスティングスは独身でカーキチでなきゃ。裕福で育ちがよく、落ち着いてひょうひょうとした感じではあるが、立派な軍人、それも士官であったヘイスティングにも、私はずっとそのままでいてもらいたかった。普通の父親になんかなってほしくなかったのだ。
ポアロに関しては、最後まで灰色の脳細胞が活躍してこの事件を解決したのだが、それにしてもすっきりとしない幕切れだ。しかし、誰でもいつか人生の幕は閉じられる。その幕引きは自分で思うようにできれば言うことないが、ほとんどの人は自分の思いのままには幕引きできない。
題名のカーテンとはこの場合、窓にかけるあのカーテンではない。他にも舞台の幕、幕切れの効果、締めくくりのせりふ、筋の決着、というような意味があるそうだ。ポアロの舞台は幕が閉じられたのだ。あー読むんじゃなかったポアロ最後の事件なんて。。。この年になると知人の死は憂鬱で仕方ない。(ーー゛) もっかいポアロのDVDみようっと。