タネの選別

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Achillea alpina var. japonica
アキレア アルピナ ヤポニカ (キタノコギリソウ)

去年の12月ごろだったか、庭を整理し、キタノコギリソウのタネを採集しておいた。
と言っても枯れた花のついた茎のままで、そのまま紙袋に入れっぱなし。
管状花で1個の花も小さいため、花がらとの選別が特に大変だった。
1個の花がらの中に小さな1-2ミリの、それも数粒のタネしか入ってない。
花ごとほぐすようにして揉んでしまうと、
花がらが粉のようになって選別がかえって大変になる。

まずは、萼から上の管状花の部分をハサミでカット。
管状花が短いので1-2ミリしかカットできないが、
それでも、少しでも選別を楽にするために。

次に、花を逆さにし、皿の上で指で押すように、ほぐすように中にあるタネを落とす。
乾燥(ドライフラワー化)しているので、
強くやると花がらが細かくなってしまい、選別はもっと大変になる。
そしてタネだけが落ちるわけじゃなく、
ほとんどは花がらや土埃が皿の上に落ちる。
このあと、根気よく、タネとそれらのゴミを峻別してく。
だから少しずつやるしかない。

いつも思うが、販売されているタネはどうやって選別するのか。
タネ販売の某サイトでは、採集したタネを
揉まずに茎付きで送付するように書いてある。
オダマキのようなタネは簡単にタネだけを採取できるが、このキク科は大変な手間だ。
また、タネが微細な上、その一つ一つに綿毛のつくエピロビウムのようなものも大変。
以前に買ったヤナギランのタネが、すべて綿毛は取り去ってあって驚いたことがある。
タネが完熟してくると綿毛が自然と膨らんで浮き上がり、除去しにくくなるからだ。
これは綿毛が浮き上がる前に綿毛をカットするんだと思う。

アスターを外国種苗会社で購入した時、花がらなんて入っておらず、
上の写真のようにきれいに選別したあとのタネばかりだった。
タネの入数は少なかったが、これら選別後のタネは発芽能力の高いものばかりだった。
しいなやゴミを除去することで良いタネが得られるのだ。

いずれにしろ少しのタネだからいいようなものの、
販売用に大量に用意する場合、どうしたらいいか。
選別が大変なタネは、先に除去できる綿毛や管状花などをあらかじめ除去しておく
そんな選別方法ぐらいしか私には思い浮かばない。