ディアンツス

ナデシコ科ナデシコ属の Dianthus は、冬の間、ずっと霜に当てないと花芽が付かない。(ある一定の気温以下に、ある一定期間おくことで花芽分化する) 秋蒔きで冬の間じゅう屋外管理できる、数少ない草花だと思う。冬暖かいはずの千葉でも、常緑のままで越冬する草花は少ないし、タネ蒔きから1年以内に開花するというのも優れものだ。夏場は蒸れないようにしてやることで簡単に維持できるし、年々大株になり、宿根草の醍醐味も味わえる。

私は以前、ナデシコといえば、河原ナデシコのような大型で野草的なものを思い浮かべたが、小型種でロックガーデン向きや高山性のものがあることを最近知った。わい性のディアンツス・デルトイデスを一度ご近所で見かけてから、すぐにほしくなり、タネを買って蒔いて・・・・・と、お決まりのプロセス。このデルトイデスは葉性が細かく、茎が分枝してびっしり広がるので蒸れやすいが、小さめの花がたくさん咲くのでとても気に入った。色のバリエーションはそれほどないようだが、これからじっくり探す。

今のところは Dianthus deltoides ‘Artic Fire’ ↑がとてもお気に入りだ。白地に中心部がグラデーションのピンクとなり、花は1.5センチほどでとがった蕾も面白い。葉っぱは灰色がかったシルバーリーフというもの。背丈も20センチどまりで日当たりを好む。このくらいの大きさでレモンイエローやクリーム色、純白などあったらうれしいな。別にデルトイデスでなくともかまわない。20センチくらいの丈なら、コンテナ栽培でも地植えでも重宝する。ということで2005年用に、以下のようにたくさんのディアンツスを蒔いた。

Dianthus amurensis ‘Siberian Blues’ (T&M新商品)
Dianthus chinensis セキチク (サクマさん)
Dianthus caryophyllus (吉岡園芸)
Dianthus knappi (吉岡園芸)
Dianthus x isensis イセナデシコ (サクマさん)
Dianthus deltoides (自家採取)

これらの一部を少し前にいくつかずつ庭植えにしたので、今日は残りのポットをコンテナ植えにした。イセナデシコは大きくなるのではないかと思い、7号くらいのプラ鉢に1株ずつ植えつけた。そのほかは素焼きのコンテナに2-3株ずつ植えつけた。

実を言うと、種苗会社のカタログにあったガーデンピンクといわれる、庭植え用のそれほど大きくならない、カーネーションに似た八重花をつけるディアンツスをいくつか注文したかった。でもプリムラがあるから我慢しなきゃネ。(-_-;) 春先になったらガーデンセンターに出回るものを物色しようと思う。

**その他の今日の作業**
裏庭を掘り返し、ちょっと遅いけどワラと堆肥を混ぜた。雨を吸った土は重かったが、深く掘り起こすことができた。1週間後には石灰を混入する。Nigella papillosa ‘African Bride’を4ポットだけ、素焼きコンテナに寄せ植えしてみた。ディアンツスの定植用土は軽石中粒と赤玉中粒同量くらいにすこし腐葉土を混ぜたもので、肥料も化成肥料を少しだけにし、水はけに重点をおいた。タネを採ると枯死することが多いが、今年はなるべく残ってほしい。