蒔き床

今日は、リクニス・カルセドニカ‘ダスキーサーモン’が発芽していた。いつもながらに、リクニス(マンテマ属)やシレネ(センノウ属)は、発芽率が良くてありがたい。成株なら寒さにも十分耐えるが、こんな発芽したばかりの幼苗は保護してやらないといけないから苦労する。今年はガラスのフレームを買ったからちょっと安心。

T&Mのおまけでもらったアグロステンマがもう発芽した。秋に蒔いた2003年自家採取のアグロステンマが未だに発芽していないということは、もう発芽能力がないんだろう。そうそう、、、これは常温で保管していたからね。1年以上も前のタネが発芽したのは、ギリア・トリカラーやリナリア・プルプレア、ビオラ‘ブルーアンドイエロー’などだ。これらはこぼれ種でもよく開花してくれる丈夫な品種だね。

発芽率が良かったのはもう一つ、Lupinus hartwegii subsp. cruickshankii ‘Sunrise’ だ。亜種名となっているクルックシャンキーって、どこかで聞いたことがある。ほら、、、オードリー・ヘップバーンの【シャレード】に出てきた、あの男優さんの役名が”クルックシャンク”さんだったよね確か。学名に使われるぐらいだから、きっと名前か地名などの固有名詞だろう。

もう一つの Lupinus aridus ‘Summer Spires’ は、既出のサンライズよりもタネがずっと小さく、たくさん封入されていたけど発芽率は2-3割だった。写真で見ると色違いで同じような花なのに、学名が違うところからも性質が違うのかもしれない。

そういえば株を寒さに当てないと、十分な大きさになっていても花芽が出来ないものもある。ディアンツスの仲間がそうだ。昨年秋もタネ蒔きが遅かったせいで、私はディアンツス・ナッピとディアンツス・カリオフィリス(いずれも黄花)を、過保護にしてしまったようだ。初夏には十分な大きさになっていたと言うのに、結局花を付けず、その後の猛暑でダメにしてしまった。根の成長が早いので水やりが追いつかず、地植えにしてしまったせいもある。

その2種は幸いタネを残しておいたので、もう一度蒔き既に発芽している。今年はスパルタで越冬しよう。ディアンツスは丈夫でよく花を咲かせ、実生も簡単。秋咲きのものもあるのでこの属だけをあつめても結構面白い。今年はわい性で小さめの花がつくディアンツス・デルトイデスがたくさん咲いた。きれいなグランドカバーとなっていたが、9月以降の台風ラッシュには蒸れて傷みも出ている。我が家の土壌が粘土質のせいだろう。雨が降るとしばらくは水を含んでいるので、高温で土壌水分が高いのを嫌う品種は、我が家では地植え向きではないのだ。