讃岐一国参り 第71番札所 弥谷寺

第七十一番札所 弥谷寺(いやだにじ) 4月3日月曜日

【墨書】
右上: 奉納
中央: 梵字 大悲殿
左下: 弥谷寺

【ご朱印】
右上: 四國第七十一番
中央: 変形印で梵字
左下: 讃岐圀劒御山彌谷寺(さぬきのくにけんござんいやだにじ) 長方形の印で重厚感あり

墨書は自分好みな風格である。だが印影は中央部がかすれて全く読めない。そのため他の方のサイトの印影で確認した。印章(篆刻)は芸術作品でもあるので、納経所の方にはきちんと心をこめて押印してもらいたいといつも思う。一発勝負なので緊張するとは思うが。
 

4月3日月曜日の行程
ビジネスホテル観音寺6:13発 → 下勝間交差点ローソン8:15着 コンビニアイスコーヒー100円で休憩 8:28発 → (予定:ホテルから3時間11K、実際:2時間8.3K) → 三豊警察8:32通過 → 八丁目大師堂9:45通過 → ふれあいパークみの駐車場9:54通過 → 71番弥谷寺本堂10:22着

 
 

早朝から歩いて疲労困憊。8時過ぎにローソン着いた時は休みたくなった。本当ならもっと距離を稼いでから休憩なのに。コンビニのコーヒーというのを初めて飲んだ。やり方分からなくて店員さんにいちいち聞いた。日差しも強く暑かったからか、自動販売機の缶コーヒーと違ってそのアイスコーヒーは思いのほか美味しかった。

遍路地図では遍路道を歩くことになっているが、車の往来が激しくても大きい県道のほうが分かりやすい。歩道もあったので一応安心して通れた。それが原因か分からないが、調べておいた距離とは違って早く着いた。


上:県道から外れて田舎道へと向かう分岐。ここを左へ。


上:住宅街も終わって弥谷寺のある山のほうへ向かう。この交差点をまっすぐ進む。


上:大屋敷というバス停だが事前に調べたときに路線バスはなかったような。バス停廃止のお知らせが。大屋敷とは興味深い。どんなお屋敷か見てみたかった。


上:山門の代わりの石柱か。あとで地図で見ると大門(おおもん)という場所らしい。私は「もう着いたのね~」とぬか喜び。ここからもうひと頑張り必要だった。左の山が弥谷寺のある弥谷山らしい


上:八丁目大師堂 どこから八丁なのか、また終点のお寺は何丁目になるのか?今までにあった丁目石という昔の素晴らしい遺産も起点終点が分からずお遍路には役立たなかったと思う。だが、1丁は約1キロらしいと思った箇所もあった。これもそうなのか分からないけど。


上:やっと弥谷寺駐車場の案内板が。しかしこの駐車場だってお寺の入り口でしかない。そこからひと山登ってやっと本堂に着く。


上:山上バス(有料)というのがあると初めて知った。ところが本堂までじゃなくその途中まで。だから係員に「歩いたほうが早い」と言われたと、本堂付近で会ったお遍路さんが話してくれた。商売っ気がないね。また、その車道は歩行者は入れないそう。


上:やっと見えた山門。石段のはるか先。手すりがあって良かったわ。この年になると手すりがないと階段はおぼつかない。


上:そばまできて山門をカメラでパチリ。銘木の形をそのまま活かした板に山号である「剣五山」と書かれている。これも扁額と言っていいのかな。

弥谷寺さんはけっこう山深いところにあって侮れないわ。石段やコンクリの階段を何段も登りやっと着いたと思ったら大師堂。本堂を先にお参りしなきゃね。険しかったせいもあるが摩崖仏もあって霊場の趣きというか修行の場の雰囲気たっぷりだった。


上:最初にお出ましの仏様は金剛拳菩薩さま。左の花瓶にささっているのは四国霊場で私が初にお目にかかったコウヤマキではないかしら。


上:大師堂手前のコンクリの階段。金属手すりは赤く塗ってあるが踊り場がなくすごく急で恐ろしかった。写真は登り終わって上から撮った。目もくらむ高さよ。


上:この階段の上が大師堂。でも先に本堂でご本尊さまに挨拶しなきゃいけないのでいったん通過。この撮影位置横にはベンチがあり、そこに荷物を置いて本堂へ向かった。ところが公式サイトによれば参拝順路は違っていた

参拝順路(先祖供養・水子供養)
①大師堂(獅子之岩屋)→②水場の洞→③本堂 (弥谷寺公式サイトより)

 
 

上:良く分からないが岩屋の中に仏様。②水場の洞というところかもしれない。棟木を支えて下が腐っていそうな左の柱の礎石は自然石重ねただけ?柱の木は新しいようにも見えるので工事中かも。
 
下:本堂手前の願掛け地蔵 樋で岩から沁み出す水を任意の方向に流している?検索画像では樋の位置が違っていたので。

お水まつり
お水場の洞窟に、水経木と呼ばれる真言の書かれた経木を山頂からの水で洗い清め供える事で、霊山に住む仏様や神様に、地蔵尊が願いを届けてくれるといわれ、お水まつりと呼ばれています。(弥谷寺サイトより引用)

 
 


上:摩崖仏 少し離れたところに三脚を据えたカメラマンが長い間構えていた。


上:こちらが本堂。緑青で書かれた木刻の扁額は山門と同じ銘木の形よ。揮毫は「大悲殿


上:本堂の階段下から麓の集落を見下ろす。こんなに登ってきたのね。


上:すごいのはこの大師堂(獅子之岩屋)。だって岩屋そのものだもの。中央にはお大師様と左右にご両親の像だとか。ここには建物の中に靴を脱いで入り、本堂のように立派だが前座となるところ(下の写真)をぐるりと回ってたどり着く。そこも納経するようになっていたが圧倒されて私は納経できなかった。本当はすぐ後ろに納経所の方が二人もいたから恥ずかしくてできなかっただけ。

そして突き当りのこの獅子之岩屋にたどり着く。確か座って納経してください、と書いてあったと思う。奥まった岩屋のここまで来る人は他にいなかったし、納経所からも数メートル離れて前座の裏だし、こんな私でも座布団に座ってお経をあげてもいいかという気になった。

ところが困ったことに私が小さな声でお経を唱えてもすごく響く。間違ったらすぐ後ろの納経所の人に聞かれて恥ずかしい、とか思いながらいつもと同じに1回だけお経を唱える。本当は3回唱えるんだけどね。あ~しみじみ良い経験をしたと思った


上:大師堂の入口で前座のようなところ。ここでもお経をあげられる。


上:弥谷寺の納経を済ませて弥谷山の入り口へ戻る。ここから曼荼羅寺へと向かう。