土佐一国参り 27番札所 神峯寺

27番 神峯寺
27番 神峯寺

6月4日(土曜日) 第二十七番札所 神峯寺(こうのみねじ)

【墨書】
右上: 奉納
中央: 梵字 十一面大士
左下: 神峯寺

【ご朱印】
右上: 四國二十七番
中央: 変形印 中央に梵字
左下: 神峯寺印

ホテルなはりの車でビジネスマンとともに奈半利駅まで送ってもらい、27番神峯寺さん直近の唐浜(とうのはま)駅まで電車移動。
神峯寺さんは土佐一番の難所(高い山)と言われる。
午後には雨が強く降り、ところによっては雷も、の予報だったのでその前にお参りを済ませたい。

下:安田町化石体験(採集)場。この手前には散策できる遊歩道もあった。
tosa_kohnomineji_kaseki_20160604_1

下:道路際にあって化石を掘ってもいいらしい場所。ちょっとつついてみたが硬くてだめだった。
tosa_kohnomineji_kaseki_20160604_2

神峯寺は難所と言っても今思い返せば、焼山寺や太龍寺ほどではなかった。
このへんろ道は、いろは坂の車道をまっすぐ突っ切る急登だ。
私がへんろ道を上っている途中、下ってくる若い男性へんろ4人と次々出会った。
土曜日なので週末利用の遍路かもしれない。
このおばさんは、その皆からその都度「頑張ってください」と声をかけられた。
労わられるようになったってことは年とったって事だな、とへこんだ私
それにしても早い時間帯に下ってくるのでびっくりしたが。

下:へんろ道にはマムシ注意の看板があちこちにあった。
そういわれると余計に怖い。
前後に歩き遍路の人もいないし、心細い思いで山道を行く。
tosa_kohnomineji_20160604_3

下:途中にあった休憩所から。
展望がすこしある。
天気悪いし、桜がしげってよく見えないわ~。
春はお花見がてらとなりそうね。
トイレ有った。洋式があったか確認してないが。
tosa_kohnomineji_20160604_4

私が唐浜(とうのはま)から車道をてくてく上るうち、何台ものマイクロバスやタクシーに抜かれた
あ~いいな車遍路は。
10-15分位でお寺の駐車場へ着くでしょ。
それからゆっくりみんなと納経して、またマイクロバスで他の霊場へと向かうのね。
私の今日のお参りはここ1ヵ寺だけ。
帰りは宿へと歩く、歩く。

しかし、お寺の駐車場まで頑張って上ってくると、行き合うおへんろさん方が、皆、私に挨拶してくれた。
「へんろ道上ってきたの?」
「すごいすごい、歩き遍路かね?」
「頑張ってるね。どこから来たの?」
「マムシはいなかったかね?下りも滑らないように気をつけなさいね」
などなど。。。
私がへんろ道を上っている途中に追い抜いて行った人たちだわ。
私も笑顔で挨拶を返す。

下:石段の向こうに神峯寺の山門(仁王門)
tosa_kohnomineji_20160604_5

下:神峯寺の仁王門
tosa_kohnomineji_20160604_6

下:体を真っ赤にぬられた仁王様ってそんなにいないと思うけど。
本堂に向かう石段の手すりも真っ赤に塗り替えられたばかりのようだった。
毒々しいが神々しいと言うべきか。
tosa_kohnomineji_20160604_7

下:鐘楼から手水場を見る。
自然の湧水を使った手水場かしら。
お寺によっては「手水場の水を使った後に必ず栓を閉めてください」って書いてあるところもあったから、お水使い放題ってすごい。
検索すると、霊水の岩清水だそう。
tosa_kohnomineji_20160604_8

下:本堂へ向かう長い石段の途中から納経所と鐘楼を見る。
遥か彼方には海が見えるのか?
tosa_kohnomineji_20160604_9

下:神峯寺の本堂。写りきらない。
tosa_kohnomineji_20160604_10

本堂に行くと、私よりももっと年長の・・・・80歳くらいのおじいさんがお参りしていた。
「こんにちは」とあいさつした。
納経済んで駐車場前のベンチでまた会った。
おじいさんが最初におり始めたが、リュック背負って片手にレジ袋と傘、片手に杖を持っている。
一歩ずつ、いや半歩ほども進んでないか。
片足を引きずるようにしてゆっくり車道を下って行った。

下:奉納された不動明王像。きれいに彩色されている。怖い。

不動明王は大日如来の教令輪身とされる。煩悩を抱える最も救い難い衆生をも力ずくで救うために、忿怒の姿をしている。(Wikiより引用)

tosa_kohnomineji_20160604_11

下:神峯寺の大師堂
tosa_kohnomineji_20160604_12

下りは車道を行く決心をして、またウォーキングサンダルに履き替えた。
何しろ下りはつま先(足指)に重心が行く。
痛くてかなわないから、指先の開いたウォーキングサンダルが必須と思った。
雨降らないうちに、ふもとに下りられるだろうという目算で。

少し行くとさっきのおじいさんを抜くかたちになった。
私は「お先に」と挨拶して通過した。
「はい、どうぞ~」と言われた。
おじいさんも頑張っている。

これだけの高齢で歩き遍路しているのを見ると、なんか訳ありにも見えるが詮索するのはやめよ

下:途中の民家の前が眺望が良かった。
ブリーダーしているのか犬舎がたくさんあって子犬も産まれていた。
そこは人がいたので撮らずに景色を。
tosa_kohnomineji_20160604_13

唐浜まで下りてきて、電車使おうかどうしようか迷ったが、雨降ってないんだし本来の歩きを目指す。
ここから安芸市の宿まで15キロ位歩く。

ところが歩き始めてすぐにポツポツ来た。
車道の脇の狭い歩道を歩くのだが、雨で足元が濡れるともっと危ないからまたトレッキングシューズに履き替えた。
そしてポツポツじゃなく結構降ってきたのでちょっと行ってポンチョも着た。
そのために持ってきたんだから着るのをためらう事は無い。

tosa_kohnomineji_20160604_14

tosa_kohnomineji_20160604_15

下:すごい場所に飲食店を作ったもんだわ。だが今は営業していないようだった。
tosa_kohnomineji_20160604_16

下:浜千鳥公園の休憩所かも。
ここに写っている軽自動車のおばさんからもっと手前でお接待に、まずは遍路のピンバッチをいただく。
その後3回も止まってくれて道を教えてくれたり、また、お昼にと鯖寿司とプチトマトを下さった。
本当は自分のために買ってあったのだが、私が歩き遍路だと思ってお接待に渡したかったのだろう。
車でソロソロとついてきてくださったようだ。
良かったら写真を、と申し出たら断られた。
外人も写真撮るっていうけどみんな断っているって。
この方にも住所名前などを聞いて、あとで礼状出すんだった。その時はまるっきり忘れていた。
tosa_kohnomineji_20160604_17

下:道の駅大山の目の前にあるちょっとした散策ができる公園。
道の駅大山はうどんなど軽い食事と飲み物くらい。
あとはお土産が少しで、想像していたより小さな店だった。
tosa_kohnomineji_20160604_18

下:道の駅大山では、屋外の屋根があるところは店のイートインになっているから、買わずにそこで弁当を広げるのはためらわれた。
だからアイスコーヒーを注文してお接待にいただいた弁当を広げる
トマトも甘くておいしかった。
おばさん、どうもありがとうございました。
この奈半利のお遍路ピンバッチがとってもかわいい。
tosa_kohnomineji_20160604_19

下:もう少し先に大きな橋があり、伊尾木川を渡ると安芸市の中心街になる。
橋の直前にある休憩所で一休み。
tosa_kohnomineji_20160604_20

下:本日の宿、ホテルタマイ。高層ホテルでレストランからの見晴らしがいい。
この日は週末に当たり、安芸市内の遍路宿にいくつか電話したが4-5日前でも断られたので、ちょっと高いこのホテルとなった。
1階エントランスは何もなくホールのみ。レセプションは建物の途中階の7階だったか。
そこからしてシティホテルのようだったわ。
私は濡れてぽたぽたしてるポンチョのままエレベーターに乗るのも悪いと思って、まずはポンチョを脱いでタオルで拭いた。
レセプションに着いても荷物置かないと話もできないのでとりあえずポンチョを置き、
「これは拭いたのでぬれていませんから」
とフロントの人に言った。特に何も返答無しだった。
確か、先払いだった気がする。それからはほとんどの宿で先払いするようにした。
tosa_kohnomineji_Htmai_20160604_21

下:ホテルタマイの部屋。ベッドが二つあったのを一つにした感じでシングルにしては広かった。
tosa_kohnomineji_Htmai_20160604_22

下:ホテルタマイのコインランドリー。
値段は他と同じだったと思うが、外部の人も使えるらしかったので終わる時間を見計らってとりに行った。
なんか気が気じゃない。
tosa_kohnomineji_Htmai_20160604_23

下:レストランで夕食に小生ビール。
tosa_kohnomineji_Htmai_20160604_24

下:天ぷらご膳。
tosa_kohnomineji_Htmai_20160604_25

下:デザートにチーズケーキを注文。ホテルは飲食にお金かかるわ。
朝食はたしか無料でバイキング形式。
パンとご飯と卵とか品数は少ないが、セルフでコーヒーもあった。
tosa_kohnomineji_Htmai_20160604_26

4日目 宿:ホテルタマイ 歩行距離計:16.4キロ位 歩行時間計:約5時間10分 午後雨

ホテルなはり7:20出発 ==>> (車で奈半利駅まで送迎) ==>> 奈半利駅7:30頃到着
奈半利駅7:41発 ==>> (土佐くろしお鉄道阿佐線) ==>> 唐浜駅7:50着
唐浜駅 ==>> (徒歩1時間10分 3.4キロ位) ==>> 27番神峯寺9:00頃到着
滞在30分 寺に洋式トイレあり。
神峯寺9:30頃出発 ==>> (徒歩4時間 13キロ位 途中2ヶ所で休憩) ==>> ホテルタマイ14:25頃到着
※安芸のホテルタマイへ向かう途中、午後から雨に降られた。
本来はホテルなはりから唐浜までも徒歩の予定で、もし歩いていたとしたら、
歩行距離7キロ、歩行時間1時間50分が増加していた。