土佐一国参り 28番札所 大日寺

28番 大日寺
28番 大日寺

6月5日(日曜日) 第二十八番札所 大日寺(だいにちじ)

【墨書】
右上: 奉納
中央: 梵字 大日如来
左下: 大日寺

【ご朱印】
右上: 四国二十八番
中央: 変形印 中央に梵字
左下: 土佐国大日寺

朝から曇りで、のち雨の予報。
雨量が多いようならホテルから駅へ向かい、鉄道で移動しようと思っていたがそうでもなくがっかり。
土佐くろしお鉄道ごめんなはり線とは一両の電車。
この鉄路に沿って、大日寺さんまで地図上では24キロあまり、へんろ道を真面目に歩くことになる。
ガーミンでは宿の遊庵さんまで27キロ以上の歩行になっていた。

下:安芸市マンホールの蓋絵
観光地にもなっている野良時計(のらどけい)とツツジの花。
前日が雨だったので寄れなかった。マンホールの絵柄だけでも。
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下:カリヨン広場
ここから海沿いの道を歩く。
最初は土佐の海が珍しかったが、数時間も横目で見ながら歩くと、「もういい」と思った。
漁師さんが網を直しているところがあったので「何が捕れるんですか?」と聞くと「じゃこ」だという。
あ~ちりめんじゃこね。
そういえばまだ地元のちりめんじゃこは食べてなかった。絶対食べるぞ。
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カリヨン(仏: carillon フランス語発音: [kaʁijɔ̃])は、複数の鐘を組み合わせて旋律を演奏できるようにしたものをいう。 鐘楼建築物に設置され、最低23鐘2オクターブ以上で、鍵盤で演奏する。 日本語では“組み鐘”と訳される。(Wikiより引用)

海は誰も遊んでいない。
海水浴やサーフィンなどに向かないところ。
釣りをしている人もいない。
たまに地元の人が散歩で通ったり、海を眺めに来ていたりするだけ。

下:異常気象時通行規制区間という警告板が。
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下:堤防にカメラを置き、自撮り。
この胸の高さの堤防より海面はずっと下だが、波が越えてくるとしたら怖い。
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下:空も海も鉛色。
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下:新城浜休憩所
この地域にあるお城が、新城城と書いてしんじょうじょうと読むのでしんじょうはまだろう。
ここにはへんろ道に関する自治体(高知県だったと思う)のアンケート用紙が置かれていた。
記入してまた元に戻した。
ペーパーウェイトとして用紙のバインダーの上にはでっかい石がのっかっていた。
へんろ道を整備しながら、世界に向けて観光案内発信もしているようだから協力したい。
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下:新城浜休憩所から海をのぞむ。
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下:車道に面しての赤野休憩所の看板オブジェ。車用だ。
へんろは、この下のサイクリングロードを歩く。
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下:下のへんろ道から少し上に上がって赤野休憩所の展望台から西を見る。
土佐くろしお鉄道の線路と海岸線が一緒の景色に。
赤野休憩所はトイレきれい、洋式あり。
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下:赤野休憩所で路上販売車のアイスクリンを食べて休憩した後、へんろ道を行くといつの間にか鉄道の上に
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下:何度も良く見たが、写真下、手前の方は突き当りになっていて車の入れそうな所はない。
ここまでずっとバックで入ってくるらしいが、左はもちろん、右側は川で余裕が全くないのに
すんげー運転技術だな!
というか、どんだけスリル味わってるんだろ。
暗くなって帰ってきたときは?
私だったら毎日こんな思いまでして車を移動したくない。
(車がちゃんと稼働している様子があった。今日は日曜で休みなのか?)
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下:栗山映子さんの休憩所
へんろのための接待所。ありがとうございます。
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下:芸西(げいせい)村のマンホール蓋絵
村の木「黒松」、村の花「つつじ」、村の鳥「めじろ」だそう。
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下:栗山映子さんを過ぎ、琴ヶ浜を過ぎてあった萩森さんの休憩所兼善根宿
女性は自宅の和室に寝かせてくれるそうだが。まず電話。
この手前の琴ヶ浜はプールがあって、野外劇場があるようだ。
海水浴できるようなところじゃなく、黒松並木をそぞろ歩いて観光するかイベント会場に使われるようだった。
そういえば、ラジコンカーで遊んでいる人が数人いた。
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下:今時は善根宿も外国人対応にぬかりはない。
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下:地図で見ればそろそろ海岸沿いの道も終わるだろうから、いちど浜に出てみる
細かい砂の浜じゃなく、大粒の砂利ばかり。
こういう所でウミガメは産卵するのかと思うと、自然ってすごいなと思う。
靴と靴下も脱いで水に浸かろうと思ったが、そんな気はいっぺんになくなった。
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下:新しい老人保健施設の外側に、お遍路の休憩所があった。ありがとうございます。
この数十メートル手前、自動販売機とトイレがある藤棚の下のベンチ(遍路休憩所)で水を買って休憩した。
ここで、貝殻を可愛い布でくるんだ根付けをお接待にもらった。
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下:人を感知して自動点灯するトンネル
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下:手結漁港の跳ね橋。地元の方に聞いて分かった。「てゆ」じゃなく「てい」と読むらしい。
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下:香南市夜須町のマンホール蓋絵。夫婦岩らしい。
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下:しゃれた建物で、最初はここが道の駅夜須かと思ったが違った。どうりで車が少ないよね。
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下:道の駅夜須。駐車場は車が満杯。ここで昼食と休憩。
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道の駅夜須を少しすぎた辺りまでの道は、サイクリング道路となっていた。
道幅広いのに車は入れない。
舗装された歩きやすい、安全な道だった。
だが、津波などがあったらひとたまりもない。
ところどころには津波の避難所(建物にして数階分も階段を上り、屋上に避難するための壁のない鉄筋の建物)があった。
私も土佐の海を歩く前に、津波来たらダメだろうなと覚悟を決めていたが
地元の人たちも生活しているんだから私だけじゃない、と心強くもなった。

国道と海に挟まれたサイクリング道路は、場所によって両側に高い擁壁があって、景色もないところも多かった。
ところどころ地元の人たちのために水門のように擁壁が切られていて、頑丈な鉄の門扉があった。
すぐそばには小舟もあった。車もあった。

そして、ウミガメが産卵に来る浜でもある。
車乗り入れしないで、という看板があった。
そばにいた方に聞くと、産卵したと分かれば杭などして卵を保護してはいるが
掘り上げて別の場所に移したり、という特別なことはしていないという。
産卵期は夏で、孵化した子供が一斉に海に帰っていくのは秋だという。
見たかったな~。

下:大日寺さん山門
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下:大日寺さん鐘楼
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下:大日寺さん本堂
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下:大日寺さん大師堂
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下:本日のお宿、遊庵さん外観。大日寺さん前の民宿から歩くこと、もう5分位。
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下:遊庵さんの室内。新しく清潔で窓からの眺めもきれい。
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下:遊庵さん夕食
女将さんはお料理上手で手を抜かない。
茄子の揚げたのと豚肉煮、アナゴ?の卵とじ、野菜の和え物、メンチカツ大2枚も!揚げたてが供された。
すべて手作りでとても美味しかったです。
お膳はつい箸をつけてしまってから慌てて撮影したが、食器の陶磁器もすべて女将さんのご趣味とか。
女将さんが現役中から少しずつ集められたそうで、遊庵の名の通り、オーナーご夫妻はほとんど道楽で営業しているのかも
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下:早くチェックインしたからか「お接待に」と、言ってこのガラステーブルの上でジュースをいただいた。
ガラステーブルは大きな陶器の瓶を利用したもので、中に紫陽花が活けてあった。
こんなところからもおもてなしの心が伝わる。
もう一人男性へんろの客がいたが、お風呂は一人ごとに湯を捨てて洗ってくださった。
シャンプーなどもけっこういいもの使ってらっしゃったわ。
階段の途中にペットボトルの水が数本おいてあって、ご自由にどうぞと言ってくださった。
これもありがたい。
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下:遊庵さん朝食
前夜は美味しいお料理をお腹いっぱいいただいたので、朝食はどんなかと主婦目線でよけいに気になった。
卵焼きも手作り。この右手前のしらすがレモンなどで味付けして和えたようですごーく美味しかった。
後で女将さんにどうやって作ったのか聞きこうと思っていたが、ばたばた出発して聞くのを忘れてしまった。残念。
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遊庵のオーナーご夫妻は、多分、趣味でこの宿泊施設をやってらっしゃると思う。
私ともう一人のおじさんは、偶然にも、もう1軒の宿で断られたのでこちらを予約したのだと分かったが
ここで正解だったね」と、夕食の時に二人で話しが合った。
大日寺さん近辺で宿をお探しの方には、とてもおすすめのお宿ですよ。

もう一つ大事なことを。
洗濯乾燥は有料(300円)だったが、「乾燥機かけますか?」と聞かれて「はい」と答えると
「じゃ夕食後までにはやっておきます」と言ってくださった。
そして夕食後に部屋に洗濯物を持ってきてくださった。
私は風呂に入る前か後に洗濯機に洗濯物を放り込んだが、その後何もしていなかった。
良く考えると、ここに乾燥機がないので外部まで行って乾燥機をかけてきてくださったのだった。
感謝です。これで1泊2食で6300円+洗濯乾燥が300円だった。

5日目 宿:遊庵 歩行距離計:25キロ位 歩行時間計:7時間45分

ホテルタマイ7:20出発 ==>> (徒歩2時間20分 約8.3キロ) ==>> 赤野休憩所9:40頃到着 10分休憩
赤野休憩所9:50頃出発 ==>> (徒歩2時間45分 約7.7キロ位) ==>> 道の駅夜須12:35頃到着 25分滞在昼食と休憩
道の駅夜須13:00頃出発 ==>> (徒歩2時間25分 約8.5キロ位) ==>> 28番大日寺15:25到着 滞在20分
大日寺15:45頃出発 ==>> (徒歩15分 約0.5キロ位) ==>> 遊庵16:00頃到着